川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

キャンパス・エロチカ

5日。今夜も日活ロマンポルノ、『キャンパス・エロチカ 熟れて開く』(1976・監督 武田一成)をFANZA動画で。戯画化されているにせよ、ぼくの生年のキャンパスライフはこのようであったか。FANZAのレビューで、「時代を感じる作品で、若い私には付いていけませんでした。むかしはこういう作品がエロの主流だったんですかね?」というのがあり、この人は1984年生まれと推測できるのだが、そういう観点は当然あるだろうと思った。【以下、ネタバレあり。役名では呼ばず、俳優の名で呼んでいます】

f:id:guangtailang:20190406083857p:plain東京の女子大に通う北川たか子は、このたび、早稲田大の小説家志望山村裕と同棲することになった。しかし、山村は北川が処女だと知ると小説が書き上がるまで指一本触れないなどと莫迦なことを云い出す。バンカラ男の処女幻想だとしたら身勝手な話である。

f:id:guangtailang:20190406083758p:plain小説をシコシコ書いている山村を部屋に残し、北川は明治大の村国守平の実家がある秩父の寺へ遊びに行く。同行者に東大の学生もおり、やたらと東京6大学の名が出てくる。昭和51年の秩父駅舎。

f:id:guangtailang:20190406082902p:plain北川と村国は山中に分け入り、そこで昂奮した村国が北川に襲いかかり、鳥の囀り、葉擦れの音の中、彼女は処女を失う。緑色のぼかし。

f:id:guangtailang:20190406082928p:plain北川が帰ってくると、山村と沢田情児(引っ越しを手伝って以来、山村をアニキと呼び慕っている)がキャッチボールをしている。北川がそれに参加し、沢田は球を眼で追うが、ふと北川への想いに気づき、立ち去る。

f:id:guangtailang:20190406083007p:plain山村はシコシコと書き続け、そのあいだ北川は友人の兄で慶應大の学生とカーセックスしたり、女子美大の渡辺とく子が主催する乱交パーティみたいなのに行ってレズ行為に至ったり、友人の学生寮を訪ねて法政大の男の変なプレイに付き合わされそうになったりする。彼女も身勝手に過ごしてみたわけだが、それでも北川は山村が好きなのだった。

f:id:guangtailang:20190406083035p:plain北川は沢田を連れ込み旅館に誘い、最初はアニキに顔向けできないですと頑なに拒否していた彼と最後は交接する。これで今までのあたしとさよならとか云いながら。沢田はたぶん中卒とか高卒で、6大学を中心としたキャンパス・エロチカの円の外にいるが、この人がいることで物語のスパイスになっている。

f:id:guangtailang:20190406083054p:plain小説は書き上がったが、北川がすでに処女でないと知り、なにやらよく意味がわからないやりとりの末、別れを決心する山村。思い出づくりにバスタブで線香花火をする。この場面だけみればなかなか趣きがあるのだが、風呂無しアパートにバスタブまで用意して一体何のための同棲だったのか意味不明だ。

ちなみに主演の北川たか子さん、ちょっとハスキーな声で、歌がとても魅力的でした。現在は北河多香子さんに改名しているようです。Wikipediaによると、デビューは『妹』(1974・監督 藤田敏八)だそうで、『太陽戦隊サンバルカン』(1981)にも出演されていたんですね。幼少の頃、楽しく観させて頂いていました。