川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

チャイナタウン(1日目) 

この世にまろび出て43年が経過した日の記念にHさんと横浜へ泊りがけで行ってきました。とはいえ動いた範囲はそれほど広くなく、ホテルと公園と中華街を行ったり来たりしていただけです。

元町に至ると人だかりができていたので何かと思ったらセントパトリックデーパレードとのこと。詳しいことは知りませんが、アイルランドのお祭りなのでした。いろんな一団が隊列を組んで行進していましたが、下の画像は大柄なアイルランド人青年たち。

f:id:guangtailang:20190317170528j:image港の見える丘公園内にある旧フランス領事館邸遺構。関東大震災で倒壊し、再建されるもその後不審火で焼失という数奇な運命を辿っています。焼け残った1階部分に立つ壮年。

f:id:guangtailang:20190317170708j:image園内の沈床花壇。

f:id:guangtailang:20190317170803j:image園内の大佛次郎記念館2階から。大佛次郎といえば横浜、ということらしく、ホテルニューグランドで「先生」といえばまず大佛次郎とのこと。

f:id:guangtailang:20190317170833j:imageホテルニューグランドのシンボル、本館の大階段。1階この裏手にある中庭は修繕中。そこに至る通路でも大佛次郎とホテルとの由縁がパネルで解説されていました。部屋で猫とくつろぐ大佛、屋上で妻と食事する大佛、バーで飲む大佛等々。

f:id:guangtailang:20190317170928j:imagef:id:guangtailang:20190317171037j:image夕飯時に外へ出ようとすると小雨がぱらついており、ホテルの服務員に傘を借りて中華街へ。チャイナタウンの明かりがにじむ。Hさんは観光地価格だといって中華街をあまり好まないのですが、それでも1軒の広東料理店に入る。

f:id:guangtailang:20190317171115j:image久方ぶりにペキンダックなるものを食べる。牛センマイの葱・生姜ソース和え。卵白チャーハン。個人的にはチャーハンがあっさりして美味しかったですが、Hさんは料理に不満のようでした。ここで今夜のところは壮年の誕生日なのだからそういう気持ちは心に秘めてということはなく、彼女ははっきり口に出して広東料理上海料理と味道が違うと云うのです。そりゃ違うだろうけれども、「食は広州にあり」という言葉もあるでしょう。そもそもペキンダックは北京じゃないのかと云いいたくもなりますし。彼女は完全に上海口味にアイデンティファイしているのです。困ったなあ。困ってないなあ。

f:id:guangtailang:20190317171204j:imagef:id:guangtailang:20190317171226j:imageとはいえ別に機嫌を悪くしたということも全然なく、Hさんは雨の上がった街路をすたすたと歩いていく。「ウメヂュ(梅酒のこと)が強いね」などと云いながら。すると急に物凄い突風が吹き、それから波のように次々と強風が吹き荒れ、信号待ちで小動物のように数人固まって風に耐えている女子高生を横目に、わたしたちは髪をなぶられながら早々とホテルの部屋に戻りました。

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