川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

立ち漕ぎ

3日、晴天、風強し。年明けから尾籠な話になるが、2階の便所で『細雪』を読み進め、大水害(1938)のくだりまで来て、これは去年の倉敷真備町の光景を思い浮かべるような描写だなと思いつつ、用を足した。と、しばらく収まっていた痔核の脱出がまたぞろ始まった。出血はたいしたことないが、脱出の方の不快感はいかんともしがたい。困ることには、この後、Hさんと足立区のニトリへ行く予定なのだ。距離が近いし、嵩張るモノを買うわけではないから、クルマは使わずに自転車で最寄り駅まで行く。経験的に痔核の脱出をみたまま、サドルに尻を乗せるのはかなりの難業であることを私は知っていた。振動のたびに痔核を刺激する嫌な感覚があり、ことによっては少量ながら膿も滲むのだ。下着を汚したくない、女子のように私は考え、徒歩で駅まで行くことも考えたが、1階に下りるとHさんが自転車に乗る気の素振りで支度をしているので、今さら今日は徒歩で行くとは言えなかった。それで私は駅までのあいだ、一度もサドルに尻をつけることなく、高校生のように立ち漕ぎしたのだ。Hさんもさすがに怪しんでいたが、別に何も云いはしなかった。肛門病院に行くべきだが、その前に神戸に向かわねばならない。

かつて隅田川沿いに住んでいた友人Jから、彼が東京の西に引っ越す際、もらった龍の置物。光に洗われている。f:id:guangtailang:20190103171648j:plain足立区梅島のベルモント公園。ここを歩いている時も寒風に髪をなぶられ、やはり気温というより風が強いということが寒いのだと思う。たとえばハルピンの零下20度でも、風がなく、穏やかに晴れ渡っていれば、松花江の凍結しているのを眺めながら河沿いを散歩して、身を切る寒さということはたぶんないだろう。f:id:guangtailang:20190103171916j:image一足先に小狗(いぬ)を乗せてクルマで出発した両親は浜松で一泊する。およそ250km。4日、「浜名湖の朝」と題して、母親がラインに送ってくる。たしかにこの光は朝のものだ。f:id:guangtailang:20190104160744j:image