川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

誤解

f:id:guangtailang:20180422163736j:plain国営武蔵丘陵森林公園。広大なので、サイクリングコースが全長17kmあるという。アップダウンもかなりある。中央口から入って、自転車を借りるのにもうけっこう並んだ。緑陰のなかを駆け抜ける、自転車専用道路の気持ちの良いコースなのだが、しばらく走っているとHさんが不満を漏らし始めた。空気がさほど良くないとか、上り坂が多過ぎるとかいろいろ言うのだが、要するにあなたが言うほど快適なサイクリングではない、ということなのだ。ちなみに、電動自転車はすでに借り尽くされていた。

腹が減ったからと、展望レストランなる建物に入った。が、入口のメニューをざっと見たHさんが「ここでは食べない」と言う。私は腹を立てた。というのも、朝飯を食べずに出発して、途中、高速のPAでトイレ休憩した際、パンでも買って食べるかと訊くと、そのときも要らないと言い、私も我慢した。もう正午が近いが、ならば一体どこで飯を食べるというのだろう。

展望レストランを出て道を下りながら、言い合いをしていると、どうも誤解があることに気づいた。Hさんは先に日高市のサイボクハムに寄って、そこのレストランで豚肉を食べ、買い物をしてから公園に来ると思っていたらしい。それが、先に公園に来てしまい、即座にサイクリング、私がはしゃいでいるので、ちぐはぐだなという気持ちが募った。私は私で、先にサイボクハムに寄ってしまうと、買い物した肉や野菜が炎天下の車内に積みっぱなしになってしまう。いくら保冷バッグといってもそれではやはり落ち着かない。PAの時点では、彼女は次に行くのがサイボクハムだと思って、パンを食べなかったそうだ。車中で、どこに向かっているのと訊いてくれれば良かったが、今言っても詮無い。口論のときは気持ちが昂ぶるから互いに母国語で言い合うのだが、聞き取る方でなんとか理解して、事なきを得た。

サイクリングを早々に切り上げて、サイボクハム。時刻は午後1時半に近かった。色のきれいなピクルスをHさんがおいしいと言い、追加でもう一皿。真夏日に焼き肉をしたので、帰宅すると顔から衣服から、スマホの画面まで、汗と脂でねとねとになっていた。

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