川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

早熟

ツンドク。白い紙の断層。そのうちの1冊を昨日今日でやっとこさ読んだ。

f:id:guangtailang:20180327221011j:imagef:id:guangtailang:20180327221019j:image任意の45頁。

f:id:guangtailang:20180327221027j:imageこの人はデビューして間もないようだけど、Wikipediaの頁が謎の充実をみせている。それに拠ると、「高校1年の時には、図書室で泉鏡花の『外科室』を原稿用紙に書き写し音読していたという」。なんちゅうか、早熟の才能を感じさせるエピソードだけれど、同時に、奇人かっ!とツッコミたくもなる。こんな女子高生がいたら、高校1年の僕はまるで理解も対抗もできなくて、でもどこかしら只者ではない、異彩を放っている感じに妙に惹かれ、彼女を遠くから眺めてやまない僕という構図をつくりだすだろう。影響を受けた作家、作品として列挙される名前をみても、おいおい筋金入りかよ、と思う。「小さいころから読んできた谷崎潤一郎は自分にとって「エロ本」だった」。