川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

ラグビーシャツ

10日夜。本来はシネコンで2本の映画をはしごする予定だったが、マスクの内側で洟がちゅーっと垂れてくるし、頭もぼーっとしてくるしで、ひとまず今夜のところは90分ちょっとの『15時17分、パリ行き』(2018)だけ観ようと考えを変えた。

19時15分、閑散とした東京北東部のシネコン

f:id:guangtailang:20180311150640j:imagef:id:guangtailang:20180311150653j:image実話がベースになっているこの映画だが、主役の3人を演じているのはなんと事件に遭遇した当の本人たち!そのことを知らずに観ても3人の演技に不自然さは無く、ごく普通のアメリカの若者といった風情。もうひとり、テロリストに銃撃されて首から大量出血するおじさんが出てくるのだが、なんとこの人も実際に撃たれた本人!映画のなかでこの凄惨な現場を本人が再現するとは想像を絶するが、パンフレットで読むと本人はかなり前向きだったようだ。

f:id:guangtailang:20180311233439j:imageところで、東宝系劇場の幕間では山崎紘菜さんが映画の予告MCみたいなことをやられている。今回パリに飛んだらしく、寒空の凱旋門エッフェル塔を背景に、柿色のマフラーを巻いてグレーや黒主体のシックな冬の装いで登場した彼女に、私は目を瞠った。パリの街が似合う大人の女性じゃないか、この年頃のおんなひとは少し見ない間に綺麗になっていくもんだなあ。知らんけど。帰路、彼女が以前大学ラグビーのイメージキャラクターを務めており、ラガーシャツを纏っていた話をツイッターで友人に振ると、富田林出身の彼はいたずら心を出して、下の画像を送ってくれた。ありがとう。

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11日夜。音楽チャンプの琴音さんは今夜が見納めだった。本人もいちばん緊張したと言っていたが、今回の「糸」は彼女にしてはごくごく普通の出来だと感じた。審査員の評価は、有終の美を飾らせたいからか、皆絶讃でそれが点数にも反映された。テレビ局の事情があるのだろう、そんなことは知らないし、特段知りたくもないが、番組内ではカラオケでカヴァー曲を歌いつづけた彼女は実際シンガーソングライターで、15歳で「願い」とか「last word」などつくっていて、私はYouTubeで聴いてそのソングライティング能力に舌を巻いた。素人の私が言うのもなんだが、こういう人はたゆまず前進する限り、きっとどこかでプロとしてデビューするだろう。それも近いうち。

琴音さんの声質は私も本当に好きで、それと瞳が綺麗だなあと思っていた。単に長岡つながりというだけで戯れ言なのだが、河井継之助もそうだったらしいよ。

「さほど背は高くなかったが鳶色の鋭い目を持ち、声がよかったという」。