川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

3.8婦女節

三八妇女节(3.8婦女節 サンバーフゥニュィジエ)。日本では「国際女性デー」とか「国際婦人デー」などと呼ぶみたいだが、一般にはほとんど馴染みがない。昨日の宴席に中医(漢方)の先生がいて、彼は日本語がべらべらなので懇切に教えてくれた。1904年3月8日にアメリカの女性労働者が参政権を求めてデモをやったのがそもそものはじまり。そこから欧州などで女性の地位向上・男女平等を目指した政治的な運動が連動して起こり、時の経過とともに政治性が薄まって、単に女性のための祝日となった。基本的に旧共産圏で広く知られた記念日とのことだ。ただ、イタリアなどでもミモザの花を贈り合うという習慣があるらしい。

さて、Hさんが微信に送ってくれた店舗情報が間違っており迷ってしまったが、なんのことはない隣りのビルの3階だった。池袋の路上にその店の情報が浮き上がっている。边吃边唱(食べて歌って)。

f:id:guangtailang:20180308224203j:imagef:id:guangtailang:20180308224219j:imageこの店のメニューを眺めると、福建料理で数頁を費やしている。この日集まった女性たちには福州や福清出身者が多い。それで注文したのが下のだんごだ。さっぱり薄味のだんごと胡椒のきいたスープでうまかった。

f:id:guangtailang:20180308224233j:imagef:id:guangtailang:20180308224303j:image孔府家酒のチェイサーとして椰奶を飲む。

f:id:guangtailang:20180308224318j:image濡れた路面にも浮き上がっていた、この店の売りらしい烤鱼。ダイナミックな見た目。鉄板の下で固形燃料を燃やしている。麻辣風味、多種唐辛子風味、白菜の漬物風味、ニンニク風味などあるなかでトマト風味を選択する。この料理を2つ頼んだのだが、出てくるタイミングがばらばらだった。そこでちょっと議論が始まり、先に来たのは海魚、後から来たのは川魚だ、種類が違う、先に来た方がうまい、後から来たやつは味道が落ちる、とかなんとか。魚を食べ終わった後にじゃがいもやもやしを追加で頼み、スープに入れると出汁がしみてうまい。

f:id:guangtailang:20180308224333j:imagef:id:guangtailang:20180308224347j:imagef:id:guangtailang:20180308224413j:image彼女たちが最後にみんなで唱った歌曲。画面の女性たちの手の動きを模倣しながら。調べたら、欧陽菲菲の「感恩的心」だった。“世界は広いけれど 歩くには厳しいこの道 次の瞬間 誰が私を呼ぶのでしょう”。

こうして3.8婦女節はおひらきとなった。外に出るとびしゃびしゃに雨が降っていた。