川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

朝日山古戦場

f:id:guangtailang:20171017125141j:plainf:id:guangtailang:20170911135359j:plainf:id:guangtailang:20170911135435j:plainf:id:guangtailang:20171017125300j:plainf:id:guangtailang:20170911135610j:plainf:id:guangtailang:20170911135521j:plain新潟県小千谷市、朝日山古戦場。1868年、河井継之助と岩村精一郎の会談決裂後、開始された北越戦争の激戦地。ここの攻防戦で奇兵隊参謀時山直八が戦死した(享年31歳)。雨中の戦いだったという。殊勲を立てたのは桑名藩の雷神隊を率いた立見鑑三郎(尚文)。当時、越後には桑名藩の飛び地の柏崎があり、主戦派が実権を握っていた。

2009年のある秋の日、朝日山に登ってきた。平たい山で道も舗装されているので、1時間くらいで山頂にたどり着く。程好い運動で、爽やかな汗をかいた。時山戦死の看板が地面に倒されていたのが少し侘しかった。

薩長(この場合、特に長州藩)も、進軍の過程で諸藩が容易に恭順を示してきたのに、まさかこんな北越の僻地で頑強な抵抗に遭おうとはゆめ思わなかっただろう。河井と立見は覚えておいていい名だ。立見は明治期まで生き延びるし。

時山とともに指揮をとっていた山縣有朋がその苦戦ぶりを詠んだ歌。「仇守るとりでのかがり影ふけて、夏も身に沁む越の山風」。