川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

壮年の衰え

刈り込まれて

21日、晴れのち雨。池袋に蘭州拉麺と羊肉串を食べに来る。ついでに3ヶ月以上切っていないので散髪。思っていたよりも羊肉の片が大きく、食い切れなかった。照片では4本ずつ皿に分けられているが、5本食ったのは私。女は1本の途中までしか食わず、串に残った…

冷蔵庫

昨晩、裸でシャワーを浴びたあとパンツ一丁で読書していると、階下でHさんの大声が聞こえた。何事かなと私はゆっくり起き上がり、バーボンを舐め終わったグラスを片手に階段を下りていった。最近はアルコールを摂取するとすぐに眠くなってしまう。特に昼間…

母校

午後、仕事で高校時代使っていた駅で下車する。何年ぶりだろうと考えて思い出せないが、まあ久しぶりである。ちょうど下校の時間と重なり、若人たちがぞろぞろ向こうから歩いてくる。中学生も高校生もいる。男子も女子もいる。今でも変わっていなければ中高…

黒色のところ

だいぶ以前から冷蔵庫の中にある阿胶糕。わりかし嵩張る箱に入っているから気になる。Hさんに字を教わりがてら、これは何なのかと訊ねてもどうも要領を得ない。ただ、女が食べるモノだと言うだけ。ある時、包装紙を剝いて試しに私もかじってみた。むやみに…

引っ越しを数える

昼。自宅で老干妈を混ぜ込んだチャーハン。食後、諸曁(浙江省绍兴市诸暨市)の緑茶を飲む。 先日の小旅行の際、車窓を流れる景色の中に昭和の趣きを見つけ、友人Jが「団地に住んでたなあ…」と呟いたのを皮切りに、今までに引っ越した場所を言い合い、数え…

倦む壮年

Hさんの西川口の会所が閉鎖され、2週間。まるで家庭妇女(専業主婦)のようだとボヤきながらもひねもす家に留まり、炊事洗濯をやってくれている。たまには運動がてら川沿いの桜を見に行ったり、近所の上海人のおばさんと家を行き来したり、一緒に超市に行っ…

耐雪梅花麗

11日、晴天。高速を走っている時、涙ぐましいブルーの空に白い富士山が輝くように浮かび上がっており、感動した。 越生梅林はまだ早かった。今週末から梅祭りだというが、それでもまだ早いだろう。2月下旬が見頃かしらん。 時間は少し遡り、日高市(人口5万5…

欠落

8月に観たものを12月30日に書く。9月下旬から11月の頭まではラグビーW杯に没入したこともあり、対スコットランド戦の日本のトライシーンはめざましく思い出せるのだが、このTVドラマは記憶が曖昧になっている部分も多い。かといって、今もう一度観直す気力は…

飴色をかじる。

晩飯のあと、Hさんの買い物に付き合い、ついでに好物のころ柿を買う。ドラッグストアでは同業者のKに会う。これで二度目だ。来年の初め、彼からある立場を引き継がねばならない。そうゆう成り行きになった。 東京オリンピックの開催がだいぶ先の気がしてい…

ティンブドン事件

月が替わって今年もあと1ヶ月。インプラントの土台は周辺組織と結合しつつあるが、仮歯は来年になってしまうだろう。費用も期間も手順も事前に知ることができても、いざやってみるとまた違った感慨を抱く。ここに至るまで一進一退の攻防もあったが、やる前は…

視力補正器具

雨がびしゃびしゃと降りつづく。Hさんが前からの約束だし、すでに金銭を払い込んだので仕方がないと午前6時に起床し、支度を整え、錦糸町に向かった。伊豆修善寺に行く日帰りバス旅行の出発地らしい。パジャマ姿で玄関に佇むわたしの薄毛に冷たい雨粒が降り…

老いの微笑

19日夜、隣接区同業者団体との会食でローストチキンが出る。どこかなまめかしいかたち。向かいの主催者側の若者が慣れた手つきで肉を裂いていく。こちらは切り分けられた塊をかじるだけで楽なものだ。ジューシーで実に美味。ただ、右側でばかり噛むのはやや…

ぼんがぼんが(する壮年)

今日から8月。旧聞に属するが、中国北方の夏の風物詩、いわゆる「北京ビキニ」が非文明的という理由で当局から規制を受けているという。日本国内では馴染みが薄く、ビーチなどでたまに見かける程度、知る人ぞ知る北京ビキニであるので、どういうものなのか念…

白の、

28日、昼。自宅に戻り、Hさんが西川口で買ってきてくれた猪脚(ぢゅーじゃお 豚足)をかじる。香辛料が効いているがにおいはそこまで強くない。テレビを点けるともっぱら大阪のG20サミット、それから私と同い年らしいスリムクラブが無期限謹慎処分になった…

雨の匂いと血圧

過日の仙台旅行に先輩のT氏が血圧計を持参していた。温泉から戻り、タバコを吸うH氏が窓を50cmほど開けると、ザーザー降りの雨の音と匂いが部屋に入ってくる。やってみなよとT氏に促され、その場にいる4人が順順に手首に計りを巻いた。H氏は上も下も高い…

或る土曜

午後2時。仕事を切り上げ、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019・監督 マイケル・ドハティ)を観るためTOHOシネマズ錦糸町楽天地に向かう。しばらく工事をしていたが、曳舟駅が小綺麗になって新しいテナントがいくつか入っている。たとえば大阪王将…

あらわれた小狗

25日、午後7時30分。日暮里まで戻ってきて談話室ニュートーキョーで弁当を食いながら、空港での出来事をまたひとしきり話すHさん。 時間は午後4時まで遡って、スカイライナーで成田へ向かう。老眼が進み、眼鏡をはずしてスマホを弄る壮年43歳。照り上がった…

歯痛

15日の晩くらいから左下の奥歯が痛み出し最初は気のせいかとも思ったが横浜で飯を食う時にも痛みがありしばらくするとその歯周辺でモノを噛むのを無意識に避けるようになった。昨晩もズキズキと鈍痛がし眠るのにも差し障りがあるのでさすがにこれはやばい傾…

いつか『思い出のマーニー』の中文を思い出してきっと泣いてしまう

我非常喜欢北海道。虽然那里没有我的亲朋好友,但是我已经去了十多次了。一般我坐飞机去,但是上大学的时候我有时间,所以也坐船去过。一提到北海道马上就让我想起,北海道清爽的空气、笔直的街道。最近我看了由吉卜力工作室制作的电影叫『回忆的玛妮』。这…

タイ古式マッサージ

ここ数日DVDを観過ぎたせいか首から肩にかけて凝りが酷くなり、タイ古式マッサージ店へ駆け込むことと相成った。行きつけの店がある松戸まで。ここのマッサージが強めで好み。常磐線の快速に乗ればすぐだ。駅からは少し離れているが、まあ徒歩10分圏内だろう…

シーチュアンコウの宵

2日夕、西川口の福建料理の店で友人ににんと待ち合わせ。この店はHさんが仕事仲間とよく来るらしいが、私は初めて。食べログの画像でなんとなく知っていたが、入ってみるとテーブル3席のこじんまりとした店だ。 今回の主目的である海蛎饼(ハイリービン)を…

恐ろしき3月禿げ

先日散髪に行った。僕はいつも美容師に細かな注文はつけず、記録があるので前回と同じでと云うのだが、このたび、髪を濡らし櫛で撫でつけた様子を鏡越しに眼鏡をかけた状態でみることになった。平素、風呂上りは眼鏡をはずしているのでぼんやりとしかみえな…

鶴岡の酒

遅い昼食。ランチメニューではない黒酢酢豚を注文。880円。黒ずんだ塊が出てくる。心が浮き立ち、やっぱりおれはこれが好きなんだなあと思う。手前は豚肉だが、奥は長芋で、マッシブな食感としゃきしゃきした食感を両方楽しめる。ご飯の量は少なめにした。70…

紹興酒を飲む夜

昨日から目が痒い。今年も到来したか。 昼飯、ムース―ロウ定食。僕の座った左横の貼り紙をみると、この店は紹興酒を推しているようだ。店名にもつけるだけのことはある。服務員の女性に儿話音はないと思しい。 今どうなのだろう、紹興酒の地元紹興市の伝統で…

停留場脇にて

平日は台東、荒川、墨田、足立の4区どこかを奔走する人生。遠方に出張などめったにない。今日も今日とて荒川区。去年まで居住していた区であり、かかりつけの肛門病院がある。荒川区の特徴のひとつは、やはり都電荒川線が都内唯一の路面電車(軌道路線)とし…

何者

松浦寿輝『秘苑にて』(書肆山田)より 川勝徳重『電話・睡眠・音楽』(リイド社)。この表紙は表題作に関わるものだが、他にも13の短篇が収められており、それぞれに表題作とはかなり毛色の違う劇画だ。私にはむしろそちらの方がおもしろかった。いちばん好…

ザ・ヴェランダ

布引ハーブ園、ロープウェイ。施設の祖母の部屋で談話している時、母親が妙なことを云った。自分抜きで、祖母と私と弟の3人でハーブ園に上ったことがあるというのだ。祖母は、憶えてないと首を横に振った。近頃の祖母は弱って、ぼんやりもしているから、母親…

ダブり買い

もう11月か。今日は1年のうちでもそんなに多くない、一片の雲もない清々しい空だった。昼時、ヴェランダ近くにしゃがみ込み、青空を眺めながら座薬を挿れた。内痔核の症状は大分マシになってきている。明日も天気は良いようなので、混むだろうが紅葉を見に行…

脱出する痔核

※今回は尾籠な話なので読み飛ばしてくだすっても結構です。ただ、漱石の未完の遺作『明暗』の冒頭だってそうなんですよ。 土曜日の夜に暴食し過ぎたのはたしかだ。壮年の衰えつつある器官がこらえきれず、夜半から酷い下痢が始まり、朝までに2度トイレに籠っ…

西丹沢

渋滞する東名高速の1台に、西洋人の中年男女が乗った黄色いスポーツカーがあった。幌を開け放し、ふたりともサングラスをかけ、女は金髪をたなびかせ、さすがにサマになっているなと思ったが、こんなのろのろ運転で季節外れの強い日光を浴びつづけて大丈夫か…