川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

信越

ぼんがぼんが

あけましておめでとうございます。應嘉麟(应嘉麟 イン・ジァーリン)です。私は泳ぐことが好きです。生まれてこのかた、脚をぼんがぼんが動かすことが好きです。気持ちいいから。ベッドの足下に備え付けられた玩具のスイッチをぼんがぼんが押すと点滅して音…

フジエダヌード

11月恒例、上田のりんごを両親からもらう。以前は日帰りしていたのだが、ここ数年は往路の軽井沢で犬の泊まれるホテルに一泊している。連休中の軽井沢のアウトレットは非常な混雑だったらしく、両親もまたその中の一員であった。抄太郎もファさんも今年は長…

たそがれどきはけうとやな

15日夕。ころ柿をスーツのポケットに忍ばせて業界の新年会に赴く。無論、裸ではなくラップにくるんである。 不忍池の弁天橋をとぼとぼ歩いていると、薄闇の向こうから若い男の甘ったれた中国語が聞えてくる。多少の興味ですれ違いざまに見やれば、同年代の女…

飴色をかじる。

晩飯のあと、Hさんの買い物に付き合い、ついでに好物のころ柿を買う。ドラッグストアでは同業者のKに会う。これで二度目だ。来年の初め、彼からある立場を引き継がねばならない。そうゆう成り行きになった。 東京オリンピックの開催がだいぶ先の気がしてい…

蜜をなめる43才

1980年代の日本映画を観て、根津甚八っていい役者だなってあらためて思いました。2000年代に入ってからはさまざまな病を患ったり、交通事故を起こしたりと不運がつづき、最後は俳優業をやめるに至ったようですが、鬼籍に入った現在も、彼の功績はフィルムに…

天嶮親不知

18日、晴れ。鶴岡抄太郎は糸魚川にあらわれた。自宅からおよそ320km、新潟県の最西端に位置する。かつて彼は中越・下越地方に頻繁に足を運ぶ一時期を持った男だが、実のところ上越地方を訪れたのは今回が初めてだった。以前より天嶮親不知に立ち、日本海を臨…

干鍋鶏と親不知

6日、曇天。昼に干鍋鶏(ガングオジー)。これはうまい。メニューの日本語ではセロリと玉ねぎと鶏の煮込みとかの表記だったと思うが、干鍋というからには汁が無いのが本当だろうか。まあでも、辣くてうまいのだからこれでいいのだ。画像ではみえないが鍋の下…

4年前

『峠 最後のサムライ』撮影中の画像をみる限り、やはり役所広司は少しも河井継之助に似ていないようだが、そこは役所広司なので、動き、喋っている姿をみるまでは判断を下せない。

通俗的な街で、

通俗的な街でレッスンまでの1時間を過ごす。人口42万余のベッドタウン(衛星都市)、国道16号線文化都市。ターミナル駅周辺はひととおりなんでもそろっており、生活するのに困らない。カンファタブルといえばそうなのだろう。地方都市で駅前がこれだけ賑わっ…

しっとりした中越 

越後湯沢。この『雪国』は1957年の作らしい。八千草薫の若い頃の美貌は驚くべきものがある。川端康成がこの旅館に逗留して「雪国」を執筆したのは、昭和9年の晩秋から昭和12年にかけてのことだが、この木造3階建はたぶんその頃でしょう。数年前、実際、旅館…

金沢・片山津

「弁当忘れても傘忘れるな」という格言は実のところ日本海側の多くの地域で使われており、金沢に限った話ではないのだという。それと、これは雨がよく降るという意味以上に、一日の中で目まぐるしく天候が変化する、そのことの謂いらしい。私のよく行く長岡…

川と祈りの花火

午前8時52分。自動販売機で600ml入った麦茶を買う。そして、緑の庇の下でごくごく飲む。向かいのほとんど終わりかけているマンション工事現場を眺める。60年配の初老の男たちが、暑さでヘルメットの下の顔を紅潮させながら交通整理をしている。このマンショ…

中津川

いつもの通り道。マンションのごみ集積所にごっつい本が捨ててある。触れずに撮るだけだが、函のみということもなかろう。よくみると、右下にも函入りの本が捨ててある。普段は主に雑誌と漫画なのだが、たまに大江健三郎の『取り替え子』のハードカヴァーと…

蓬平温泉2「パノラマ」

この連休は前半お天気に恵まれ、後半は崩れるという。ぼくが温泉宿の予約を入れたのは一箇月半前だから、当日の天気がどうなるかは懸念事項だったが、幸いにも晴れた。 4月30日、信濃川の西側、国営越後丘陵公園。チューリップが見頃を迎えていた。国営公園…

蓬平温泉1「グレードアップ」

29日昼過ぎに長岡到着。駅ビルの中でへぎそばを食べようとしたら、店の外まで列をつくっている。そんなら先にクルマを借りて、いっそ小千谷の店へ行ってしまおう。向こうに着く頃には昼飯の時間を少しはずれているだろう。と思ったら、甘かった。午後1時半に…

フレンドのイタリアン

午前5時29分。新幹線の改札はまだ閉じられている。電光掲示板にある6時14分の「とき」に乗る。この時間でも車内は6割くらい埋まっていた。ただ、大半は越後湯沢で降りていった。温泉かスノボーか、その両方だろう。 長岡には7時49分に着いた。駅の便所から出…

新潟市

2013年2月16日、新潟市。今は成田から直行便が飛んでいるが、当時は2012年の日本政府による「尖閣諸島国有化」の影響で新潟空港からしかハルピンへの直行便が無かった。それでこの頃、新潟駅周辺で一泊して、翌日リムジンバスで空港まで行きハルピンへ飛ぶと…

笹だんご

私が職場にいるうちにHさんが笹だんごを受け取っていた。昼飯を食べに帰るとすでに箱が開封され、何個か食べられていた。そもそも、きっと彼女は好きだろうと思って注文したものだから、これでいいのだ。 職場に戻ってこのエピソードを母親に話すと、「冷凍…

ステーション

新潟市秋葉区。東京で知り合った女性の実家最寄り駅。彼女は池袋〜新潟の高速バスをよく利用すると言っていた。 長野市松代町。佐久間象山記念館に行った時。Wikipediaで調べたら、現在は廃駅らしい。 松阪市京町および京町一区。「まつさか」と濁らない。大…

『ミッドナイト・バス』

先日長岡に行った時、喫茶シャルランの階段を下って表に出ると、並びの商店のガラス戸に貼ってあった映画『ミッドナイト・バス』のポスター。後日気になって調べてみると、ちょうどあの日(20日)から新潟で先行ロードショーが始まっていたんだな。 私は昨夕…

視線を伸ばす

朝飯を食いながら外を眺めやると、晴天。大手スカイデッキにも陽光が差し込んでいる。これはレンタカーでも借りて柏崎とか日本海沿いでも行ってみるかと思い営業所に向かうも、唐突に腹痛が起こる。慌てて駅ビルのトイレに駆け込むが、どこの個室にも先客が…

ナガオカモナムール

とにかく屋内から外に出るたんび、さっきまでの天気が崩れて、或いは持ち直して、一日のなかで猫の目のように変わる天候に翻弄された。かつて中越地方で育った女性と花火を見に来たことがあるが、向こうの方に灰色の雲が湧いているのをしばらくみつめた彼女…

今年旅行したなかで

荒川区南千住(人口46,000余人)のタワーマンション群。ララテラスに仕事関係の雑具を買いに来る。冬らしく晴天がつづいており、涙ぐましいブルーの空に爽やかな心持ちだ。 今年旅行したなかで印象に残っているのは南信州の飯田かな。南と中央のアルプスのあ…

市田柿

長野県の南信地方で生産されるこの干し柿は、「原料柿、製造地域共に飯田市・下伊那地方に限る」(Wikipedia)ことによりブランド化させている。それが袋の左上にある「GI 地理的表示」というやつだ。市田柿は数あるドライフルーツのなかでもポリフェノール…

小林虎三郎である。

2009年4月29日、越後長岡、人口28万(当時)。新幹線が停まるからして駅はなかなか立派。この時はまだスカイデッキが無いのだな。アオーレ長岡も工事中か。冬ともなればこの一帯は重い雪に覆われる。道路の雪は消雪パイプ(長岡発祥)で融かすのだが、そのせ…

林檎の傷

もう何年も河井継之助記念館の友の会に入っている。こうして定期的に封筒が郵送されてきて、なかには会報「峠」と、最近は長岡開府400年の記念事業の一環なのかな、「ROOTS400」という冊子が同封されている。正直、熟読はしないのだが、事務所でぺらぺら捲っ…

浦佐

2009年5月31日、新潟県南魚沼市浦佐駅。新潟に新幹線を引っ張ってきた田中角栄の銅像がある。 なぜ浦佐に新幹線が停まるのか、諸説あるようだが、それなりの利便性があるからして現在も停まるのだろう。越後湯沢、長岡ではちょっと間隔も開き過ぎるか。夏期…

国師ヶ岳

2006年10月9日、国師ヶ岳(国師岳)。山梨県と長野県の境に位置する。10年以上の時間が経過したが、この時が父親と私のふたりで登った登山の最後なのだな。母親は何か用事があったかして、別行動だった。たまたま父親が数日前にトレッキングシューズを新調し…

リライト

昨晩デスクの抽斗をがさごそやっていると、奥の方から7年前に書いた文章が出てきた。A4のコピー用紙4枚。題名「新潟 ジョロウグモのいる小径」。平成22年9月25日と細かい日付まで入っている。月1ペースで新潟の中越地方に通っていた時期だ。この頃もこんな風…

長岡3 ~デッキについて~

2014年1月26日、アオーレ長岡。設計デザインは隈研吾の事務所。私が長岡に通っているあいだに出来上がっていった。駅大手口から空中通路(大手スカイデッキ)が延び、雨や雪に濡れずに直接アオーレまで行ける。 ところで、この通路は違うのだが、駅から延び…