川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

蜜柑狩り

埼玉県大里郡寄居町風布(ふうぷ)で旬の蜜柑狩り。ここは「北限の蜜柑産地」だという。もうちょっとで群馬なので、カテゴリーも北関東にした。中国では光棍節のこの日、日本の関東地方は11月とは思えないぽかぽか陽気だった。蜜柑の果樹が植えられた斜面を…

『任逍遥』

この映画が日本で公開されたのは2003年2月というから、もう15年経った。あの時はまだビルの外階段を上った2階のユーロスペースで観たのだ。僕は27歳で、働いてはいたが、働くことに屈託を覚えていた。 DVDも所持しているので、現在に至るまでに2回くらいはそ…

山房のバショウ

4日、曇り。蒲田に用事のあるHさんが早々に出かけ、私はパジャマのまま本棚の整理。棚の違う場所からまたぞろダブり本があらわれ、苦笑いする。午後、簡単な麺の昼飯を済ませ珈琲を飲んでいると、ようやっと昨日の疲労が抜けてきたように感じ、終日蟄居する…

大吊橋

3日。常磐道も大分渋滞して、竜神大吊橋に着いたのはちょうど昼時だった。目当ての蕎麦屋が休業で、仕方ないから橋の袂、第1駐車場のあたりに出ている露店で何か食おうと見廻すと、奥に「ピザ」の文字が読めたので、その方に寄っていった。 プレハブの建物と…

ダブり買い

もう11月か。今日は1年のうちでもそんなに多くない、一片の雲もない清々しい空だった。昼時、ヴェランダ近くにしゃがみ込み、青空を眺めながら座薬を挿れた。内痔核の症状は大分マシになってきている。明日も天気は良いようなので、混むだろうが紅葉を見に行…

彼女たち

Hさんが微信を通じて知り合った近所の中国人がたまたま老乡(ラオシャン 同郷)だった。地方都市の诸暨だから互いに珍しがってすぐに会ったらしい。そのEさん(日本名)はすでに来日30年、日本人の夫、日本で生まれ育った中国語のあまり話せない男と女の子供…

4年前

『峠 最後のサムライ』撮影中の画像をみる限り、やはり役所広司は少しも河井継之助に似ていないようだが、そこは役所広司なので、動き、喋っている姿をみるまでは判断を下せない。

脱出する痔核

※今回は尾籠な話なので読み飛ばしてくだすっても結構です。ただ、漱石の未完の遺作『明暗』の冒頭だってそうなんですよ。 土曜日の夜に暴食し過ぎたのはたしかだ。壮年の衰えつつある器官がこらえきれず、夜半から酷い下痢が始まり、朝までに2度トイレに籠っ…

長閑な埼玉

埼玉県久喜市(人口15万1千余)、圏央道菖蒲パーキングエリア。「上下線集約型である。また、地上に建設された為、外部(市道)からも売店のみ利用が可能となっている…」(Wikipedia)。人気がなさそうにみえるが、反対側からも来るし、屋内にたくさんいる。…

通俗的な街で、

通俗的な街でレッスンまでの1時間を過ごす。人口42万余のベッドタウン、ターミナル駅周辺はひととおりなんでもそろっており、生活するのに困らない。カンファタブルといえばそうなのだろう。地方都市で駅前がこれだけ賑わっている場所は多くない。界隈を少し…

萩原朔太郎文学館

しれっと前橋文学館に至る。今回で3回目か4回目。2016年に萩原朔太郎の孫、萩原朔美氏が館長となってからは初めて。朔美氏は現在70いくつだが、私が大学時代に所属した学科の教授だった当時は年齢的に脂が乗っていたのだと思う。ただ、この人の講義を聴いた…

鳴子峡へ行きたしと思へども

萩原朔太郎の随筆をKindleで読む。99円。 昨年の秋だったか、おととしの秋だったか記憶が定かじゃないが、友人のSが仕事がらみとはいえタイミングばっちりの時期に鳴子峡の紅葉を訪れ、写真をツイッターにあげているのをみて、錦繡の断崖に目を奪われた。ま…

西丹沢

渋滞する東名高速の1台に、西洋人の中年男女が乗った黄色いスポーツカーがあった。幌を開け放し、ふたりともサングラスをかけ、女は金髪をたなびかせ、さすがにサマになっているなと思ったが、こんなのろのろ運転で季節外れの強い日光を浴びつづけて大丈夫か…

「辺境からの手紙」

ドゥニ・ヴィルヌーヴ『灼熱の魂』(2010)を東京芸術センターのブルースタジオで。金曜日の午後7時。観客は私を含めて3人。この館に来るのは、アピチャートポン・ウィーラセータクン『ブンミおじさんの森』(2010)以来だが、あの時も観客は3人だった。1,00…

ダブルデッキにて

【千葉県柏市の柏駅東口にあるペデストリアンデッキ(日本で初めて作られたペデストリアンデッキ)は、「ダブルデッキ」と呼ばれている」】。Wikipedia 午後6時40分。ダブルデッキより夜空に白亜を浮き上がらせる閉店そごうを撮る。回転展望台の内部にわずか…

黑白还是彩色?

ウレタン敷きのジョギングコースをウオーク。標高の高い場所はもう紅葉が見頃だといいます。先日行ったアルプの里はまだ全然でしたが、短い期間でめざましく色づくのでしょう。最近、ドコモのCMで一休さんのでかい仮面を被ったわけのわからないやつが流れて…

老いの微笑

久方ぶりにウレタン敷きのジョギングコースから対岸を撮る。最近とみに眼が悪くなって、スマホの文字が見えにくい。文庫の活字が見えにくい。事務所の地図が見えにくい。中文教室でノートをとっていても自分の書いた文字が見えにくい。かといってたとえばス…

貴方がムースーロウ派で良かった。

紅白のドラゴンフルーツ。実家にある狗の置物。ドラゴンフルーツいらっしゃいませ~。ドラゴンフルーツは甜みの控えめな果実だが、紅は白よりもやや甜みが強い。でもいずれにしろ他の果実に比べ甜みが控えめで、これを食べたあとにキウイフルーツや柿を食う…

しっとりした中越 

越後湯沢。この『雪国』は1957年の作らしい。八千草薫の若い頃の美貌は驚くべきものがある。川端康成がこの旅館に逗留して「雪国」を執筆したのは、昭和9年の晩秋から昭和12年にかけてのことだが、この木造3階建はたぶんその頃でしょう。数年前、実際、旅館…

皿の花

敬老の日。両親とHさんとかごの屋で昼飯。その後、父親が近いから椿山荘へ行こうと言い出す。滝の裏から。 バンケット棟のフォレスタとかいう喫茶でモンブランを食らう。花の皿というものはない、皿の花があるだけだ。コーヒーとセットで1,680円くらい。 実…

ぶどう団地

予報ではぐずついた天気になりそうだったのだが、カーテンを開けてみると晴れていた。藪塚の気持ちよい朝。 ぶどう狩りに行く途中、当初から予定に入れていた足利市(14万7千人)の鑁阿寺(ばんなじ)、足利学校に立ち寄る。渡良瀬川を渡っている時、川面や…

藪塚の一夜

太田市藪塚のジャパンスネークセンター。個人的には3回目、Hさんは初めて。彼女が蛇好きであろうはずもないのだが、杭州西湖には白蛇伝、妹の家の裏山には洗澡する蟒蛇の奇譚が伝わり、蛇に馴染みはあるらしいので、白い蛇も大蛇もいて見る価値あるよと誘っ…

ビャッと成語で

午後6時40分頃、柏駅西口。常盤線快速は北千住(足立区人口、67万8千余人)、松戸(49万人)、柏(42万2千人)と停まった。私の最寄り駅から20分くらい。業界の知り合いで松戸や柏に住んで、東京に通勤してくる者を何人も知っている。東口のそごうは閉店し、…

松花麦饼

松花麦饼(ソンホアマイビン)。これはHさんの両親の家、诸暨の郊外に行った時、彼らの手作りで振る舞われた。出来立てのあつあつが山ほど皿に乗っていた。蕭山出身のディンディンの女朋友が初めて食べたと言っていたが、無論、僕も初めてだった。Hさんが向…

金沢・片山津

「弁当忘れても傘忘れるな」という格言は実のところ日本海側の多くの地域で使われており、金沢に限った話ではないのだという。それと、これは雨がよく降るという意味以上に、一日の中で目まぐるしく天候が変化する、そのことの謂いらしい。私のよく行く長岡…

今年第21号

午前8時半頃。自宅附近はさほど風なく、雨は降っていたので、モンベルの撥水の上下を着て出勤した。その後、一時的に風雨が強くなったが、昼頃には青空も見られた。東京は台風の気配を感じるものの、今のところ妙に静かだ。一方、西日本では、台風21号チェー…

ゴルゴンゾーラのパンを囓るだけ

山椒魚のようなゴルゴンゾーラのパンを昼飯に食べる。これは昨日、両親が小狗を連れて茨城方面をドライブし、ついでに寄ったペニーレインという店で買ったものを今朝くれたのだ。レシートも入れっぱなし。9月になり、もう1年の3分の2が過ぎた。それで何を言…

河北 〜いきむく壮年

大陸から帰ってきて、また中文教室に通うことに決めた。なぜそういう気持ちになったのか。ひとつは、今回、向こうでHさんの親類縁者と交流してみて、あらためて会話力の向上が必要だと感じたこと。もうひとつは、週一でも習い事に通って、のんべんだらりと過…

ユートピア

明け方に変な夢をみて、事務所に来てからも引きずっている。まあ、夢で変じゃない夢はないのだが、それにしても妙なリアリティがあったので、夢の断片を思い出し、あれこれと詮索してしまうようなことです。 すでに数年を大陸(中国)で暮らしているおれが、…

海の色

舟山群島一帯の海はコーヒー牛乳色だったが、はて、私の好きなあすこの海の色はどんな風だったか、もう一度確かめてみよう。晴れた日曜日にそんなことを思った。すでに35度はありそうな昼過ぎ。新しい町の祭りを横目に川を渡り、常磐道に上る。高速を下りて…